HAL-KURSK 制作四方山話

タイトル通りです。思いつくまま、気の向くまま、ランダムに書きます。コメントやご質問は大歓迎です。
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勝利の悪魔微笑みし時
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    自分は中学の時、剣道部だった。
    そのときの顧問は長崎先生といって剣道八段、いわゆる達人の域に達した方だった。
    正直、何をどう教わったという記憶もない。当然だ。
    初心者同然の我々が達人から学べることなど皆無だったに違いない。
    だがたったひとつ、終生忘れられない言葉を頂いた。それは・・・
    「鎌田君、君は勝とう、勝とうとしている」というものだった。

    今になって見ると、この意味は明白だ。だが当時はまったく意味不明だった。
    人間にとって「勝つ」或いは「負ける」ということは、常に「己(おのれ)」に対してであって、
    間違っても「他人」を対象として用いるべきではない、ということである。
    実はこの違いは非常に大きいもので、まったく異質の世界観といっても過言ではない。

    例えば、「己に勝つ」事を目標として相手と竹刀を交えた場合、
    「相手」とは何かと言えば、自分を手助けし支えてくれる、有り難き、良き協力者である。
    だから、たとえ勝っても負けても結果は同じで、感謝と報恩の念しかない。
    試合後の一礼はそういう意味である。

    だが「相手を負かす」事を目的とした場合、様相は一変する。
    そこには結果により生じる利害得失のイメージが存在する。
    勝てばその事に心を奪われ、負けた相手の事などほとんど眼中にない。
    負ければ悔しがり、相手のやり方に卑怯だ何だと難癖をつける。

    このようにして勝負の場が邪念によって支配される時、
    勝利の悪魔が微笑みを浮かべながらそっと近づいてくる。
    最高の思いやりとやさしさをもって・・・あなたを包んでくれる。

    | かまた | 楽曲 | 10:47 | comments(2) | trackbacks(0) |
    この文章に感動しました!
    ありがとうございます。
    | はなぽん | 2013/08/13 12:16 AM |
    恐縮の極みであります。
    相も変わらずの拙文ではございますが、
    これを励みに更なる研鑽を重ねて参る所存であります。
    ありがとうございます!
    | かまた | 2013/08/13 8:46 AM |









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